はるまだとおき

 この度の震災で罹災された方、またそのご家族の方、ご親族・ご友人が罹災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。

 私の地元は秋田県内でも岩手・宮城・山形との境にある県東南端の市で、太平洋側には同級生や親類も多くいます。見たことのある街や、行ってみたいと思っていた街の変わり果てた姿、またそこで作られていた三陸の幸の加工品がまだ自宅にあるのを見る度に、胸がつぶれる思いです。

 秋田市は日常を取り戻しつつあります。新聞広告や会社のスケジュールが10日でストップしていたり、同僚や上司が被災した子供やきょうだいへ物資を届けに行ったり、ガソリンスタンドに長い長い列ができていたり、食料品店の棚がスカスカだったり、商店の営業時間が短かったり、夜の街から灯りが減ったり、そんな”被災地の隣県”状態と”週明けから通勤を始めた日常”状態がかみ合わず、また私の蚤の心臓のせいで少しの余震や風の軋みでも体が震えるので落ち着きませんが、申し訳ないぐらいに無事です。

 素人にできるのは県内での簡単なボランティアや募金ぐらいで大変歯痒いです。無事な者にできるのは忘れずにいること、いつか被災された方が”日常”と呼べる状態に近付けた時に、何でもない生活を提供できる社会の一部であること、それぐらいなのかなと思います。どうか一刻も早く、少しでも、ものごとが良いほうへ動いて行きますように。